成果を生み出す営業研修のポイントは? オンライン研修の注意事項も紹介

2021年12月14日

営業活動は、企業が事業運営を進める上での重要な役割を担います。担当者の営業スキルを上げ、組織の利益につながる営業活動にするためには、適切な営業研修の実施が必要です。ここでは、組織全体の営業力向上につながる、営業研修のポイントを紹介します。

営業研修の目的は?

営業研修には主に、営業の知識を身に付ける研修と、営業スキルの向上を目指す研修の2種類があります。

営業の知識については、自社の事業内容に特化した研修が主体になるため、社内講師が実施するのが一般的です。
営業スキルの向上を目指す研修は、社内で実施する場合と社外で実施する場合とがあります。

いずれの研修においても、個々の営業担当者の能力を高め、お客さまの課題解決を支援することで自社の利益向上にもつなげていくことが最終的な目的です。

営業スキル研修の主な内容例

ここでは、営業スキル研修の例を紹介します。
一般的には、次のような能力・スキルの向上を目指す内容が多く見られます。

  • 営業活動のプロセスと基本スキル
    営業活動を行う上でのプロセスと、各プロセスで必要となる基本スキルを中心に学びます。
    営業の原理原則を身に付け、実際の営業活動における顧客とのやりとりの仕方など、営業の現場をイメージした演習を通して実践につなげていきます。

    営業活動のプロセスと、各プロセスを効率的に進めるための
    営業の基本スキルを身につける個人学習プログラム
    個人で学べるデジタルラーニング セールス実践塾

  • 顧客のニーズを発見し解決に導き、信頼関係を深めるコミュニケーション能力
    市場競争が激化するなか、商品・サービスの魅力だけで顧客との関係を長期的に保持することが難しい時代になりました。
    営業担当者には、顧客のビジネスニーズやニーズの優先度合い、その他に抱えている関心事を、いち早くかつ正確に掴むことが求められています。
    情報を顧客から的確に引き出すためには、コミュニケーション能力が重要です。
    さまざまな顧客の異なるニーズや期待を理解し、それに合わせて効果的にコミュニケーションをとることができれば、営業活動において高いパフォーマンスを発揮することができます。

    お客さまとの長期的かつ双方に有益な信頼関係を築く力を身につけるプログラム
    カウンセラー セールスパーソン


    さまざまなお客さまの異なるニーズや期待を理解し、
    効果的にコミュニケーションをとるための方法を身につけ、実践に生かすプログラム
    情況対応セールス

  • 合意形成のスキル
    契約のための交渉はもちろん、顧客との調整事項や社内外のステークホルダーとの折衝など、営業活動において合意形成のスキルは必須です。
    合意形成には、多様性を尊重する姿勢が求められます。
    相手の主張の真意を正確に判断し、合意へと導くスキルを磨きます。

    双方の利害を満たす合意、
    さらに信頼関係を強化する交渉の考え方とプロセスを修得するプログラム

成果を生み出す営業研修のポイント

営業研修は慣例に従って漫然と実施しても、具体的な数値に結び付きません。
組織の利益に貢献できる営業研修を行うためのポイントを3つ紹介します。

ウィルソン・ラーニングの研修プログラム・サービスも合わせてご紹介します。

  • 実施の目標を明確にする
    確実に成果を上げるには、営業研修の目標を明確にする必要があります。
    最終的な目的は自社利益の向上ですが、その目的を達成するためにも、各研修の目標を明らかにしておかなければなりません。
    また、設定した目標への到達度を可視化できるしくみも必要です。
    たとえば「営業の基本的なフレームワークの理解」を実施の目標とする場合には、研修後に筆記や口頭により習熟度を確認するといった効果測定を行うようにします。
    研修の実施自体が目標とならないよう、過去の課題、受講者からの意見、配属先からの要望などを生かし、内実を十分に考慮した研修を目指すことが大切です。
  • 自社における営業力の現状を把握する
    研修の目標を正しく定めるためには、まずは自社の営業力の強みや弱みを把握する必要があります。
    現状の課題が明確になれば、研修で実現したいことや重点を置くべき内容が明らかになります。
    たとえば「顧客のニーズをつかみきれておらず、競合に奪われている」場合には、信頼関係の構築を重点的に強化しなければなりません。
    あるいは、全体的にモチベーションが低下している場合には、セルフコントロールに向けた研修が必要です。

    自社の営業力を客観的に診断することで、競争優位獲得への道が見えてくる
    営業担当者の能力とそれを支援する営業管理者の指導能力を測定するプログラム

  • 営業マネジャーの教育も実施する
    目まぐるしい社会情勢の変化や細分化する顧客ニーズなど、営業を取り巻く環境は複雑さを増しています。
    従来の営業手法では成果が上げられなくなってきている環境下で、営業担当者が持てる能力やスキルを発揮していくためには、営業マネジャーの役割が重要とされます。
    営業マネジャーに求められるのは、急激に変化する市場に対応できる営業体制を視野に入れた指導です。
    そのためには、営業マネジャー自身がコーチング能力を体得していく必要があります。

オンラインで営業研修を行う際の注意点

コロナ禍の現在は、営業研修をオンラインで実施する企業が多く見られます。

オンラインで実施する場合も、基本的な内容やポイントは対面研修と同じですが、オンラインならではの長所や注意点があります。
映像教材の有効活用やオンラインで研修を実施する際には、対面研修で行っていたことをそのまま再現するのではなく、オンラインの特長を生かせる設計が重要となります。

オンラインで行う営業研修のポイントを確認していきましょう。

  • オンライン研修に対応できる環境の整備
    オンラインで研修を行えるツールの選択、および受講者の学習環境を確認します。
    講師・受講者双方の表情が画面で確認できる体制が望ましく、音声が不明瞭になるといったことのないように注意しましょう。
    受講者側にオンライン研修を受講できる環境が整っていない場合、サポートをすることも大切です。
    オンライン研修のメリットは、遠隔地でも教育格差を生じないこと、必要な教育を継続的に実施できることにあります。
    安定した通信状況や使いやすいツールの提供は、メリットを維持する大前提となります。
  • 一方向で終わらないようプログラムを工夫する
    オンライン研修の場合、一方向的な講義では対面研修以上に集中力を保ちにくい傾向があります。
    また、対面では気軽にできる受講者同士の雑談など、ちょっとしたコミュニケーションがオンラインでは図りにくいという点もデメリットです。
    研修プログラムにアイスブレイクやディスカッション、グループワークなどを取り入れて、受講者が発言できる場を設けましょう。
    意識的にコミュニケーションの場を演出する工夫が必要です。
    複数のプログラムが入ることで、受講者が飽きずに集中力を維持できる効果も期待できます。
    また、ツールの機能を活用して、チャットでの質問や発言を許可するといったルール設定をしておくことで、受講者の心理的ハードルが下がります。
    集中力の持続とコミュニケーションの活発化の両方の効果が見込めます。
  • 実践への橋渡しとしての研修を意識する
    オンライン研修では、録音や録画が簡単にできるため、復習や自己学習が容易です。
    一方で、名刺交換や営業現場での立ち居振る舞いといった実技の学習が難しいことは否定できません。
    オンラインのメリットを最大限に生かしながら、必要な内容については適宜対面研修も取り入れるといった、実践に向けた橋渡しとなるようなプログラム構成を意識することが重要です。
    ウィルソン・ラーニングでは、オンライン研修を実施する際に陥りがちな落とし穴を紹介した資料「オンライン研修の落とし穴」を提供しています。ダウンロードしてお役立てください。

企業の事業成長に貢献する営業研修を実施する

自社に合った適切な営業研修の実施により、個々の営業担当者のスキルアップと営業部門の貢献力の底上げが可能となります。
適切な営業研修を実施するためには、目標の明確化や、自社の営業力の弱みと強みの把握、さらにはマネジャー側のスキル向上などが必要です。
時間やコスト、実施の労力に見合う、効果的な営業研修を目指していきましょう。

ウィルソン・ラーニングでは、貴社の事業成長に貢献する営業研修実施のお手伝いをしています。
詳しくは各プログラムの内容をご確認ください。
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