営業支援のための最強ツール! SFA導入を成功させる3つのポイント

2019年7月29日

導入する企業が増加している一方で、効果的な活用が難しいという声も聞こえてくるSFA。ウィルソン・ラーニングのコンサルタント 大谷彰一がSFA導入を成功させるためのポイントをわかりやすく解説いたします。

SFA(セールス・フォース・オートメーション)とは?

SFAは、Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、日本語では営業支援システムと訳されることがあります。一言で言うと、SFAが目指すのは営業の生産性向上と効率化です。


もともとSFAは、1990年頃に米国企業で注目されました。背景には、米国企業の営業組織に属する営業担当者の大半が契約社員で構成されていたため人員の入れ替わりが激しく、営業活動の品質を一定に保てないという問題がありました。

そこで、企業は営業担当者の力量に依存せずに安定した営業活動を行う方法を試行錯誤しました。その結果、受注に至るまでのセールスプロセスを確立し管理するための情報システムとしてSFAが導入されたのです。

日本では、米国に続き1990年代後半からSFAが普及しはじめました。当初は顧客コンタクト先や営業行動、営業実績などを管理したり、営業報告を集約したりするために利用されました。

営業現場がSFAを使いこなせない理由

SFAは営業活動を支援してくれるとても有用な情報システムですが、営業現場からあまり歓迎されていないという実態もあります。その理由は大きく2つ考えられます。

1つは、SFAが単なる「管理、監視」システムに見えているからです。そもそもSFAを導入する目的は営業生産性や営業収益を向上させることですが、その意図が営業現場に浸透していないと情報入力や営業報告は現場にとっての負担にしかなりません。

もう1つは、営業現場でセールスプロセスが確立されていないためです。米国企業がSFAを導入するに至った背景として、安定した営業活動を行うためのセールスプロセスを確立し定着させることが大前提にありました。しかし、日本ではこのセールスプロセスを確立しないままSFAだけを導入している企業が見受けられます。

SFA導入のポイント①:現場感のあるセールスプロセスを確立する

セールスプロセスを確立するためには、まず、セールスプロセスとは何なのか、営業管理者や営業担当者にとってどのような価値があるかを明らかにする必要があります。その上で、その営業組織におけるセールスプロセスはどのような活動局面の繫がりで構成されているのかを明確にし、各活動局面に必要な要素を決めていきます。

一般的なセールスプロセスには、活動局面の「タイトル(=枠)」があると思います。たとえば「アプローチ」、「情報収集」、「提案」、「クロージング」といったものです。

ウィルソン・ラーニングではセールスプロセスを『受注に到達するための有効な活動局面を論理的に順序立てて並べた活動の繫がり』と定義します。

私たちがお手伝いする際には、それぞれの営業組織に基づいたセールスプロセスの各活動局面を具体的に設定します。そして、各局面の「達成目標、完了条件、KPI、必要行動、受注確度」などの要素をお客さまと一緒に作り上げていきます。

セールスプロセスを推進するのはあくまでも「人」

SFA導入にあたり、セールスプロセスの確立が重要な要素であるということは事実です。しかし、どんなにすばらしいセールスプロセスが確立されていても、それを活かすのはあくまでも「人の問題」です。営業現場では当たり前ですが、営業管理者と営業担当者の問題です。

営業担当者が抱える問題はセールスプロセスを着実に推進することができない状態です。つまりセールスプロセスの各ステップで必要となるセールススキルの問題です。

一方、営業管理者の問題は、結果や実績だけに着目していて、部下が結果を生み出すためのセールスプロセスやセールススキルに目を向けていない状態です。

この「営業管理者が、部下が結果を生み出すためのセールスプロセスやセールススキルに着目すること」は、営業担当者のセールススキルを強化向上させることにもおおいに関連性があります。

SFA導入のポイント②:営業管理者がセールスプロセスを重視する

営業管理者が「プロセスに着目する」ということについて、シンプルなモデル図で詳しくご説明しましょう。

営業管理者の最大の関心は結果でしょう。一番右側の「¥」です。この「¥(結果)」は、顧客の購買行動によってもたらされます。

では、顧客の購買行動に影響を与えるものは何かというと、「営業担当者」の営業における有効な活動や行動です。つまり、セールスプロセスを着実に踏むことです。

とすると、「営業管理者」は「¥」だけを見るのではなく、そこから遡って顧客の購買行動に影響を与えなければなりません。すなわち、「営業担当者が有効な活動を行っているかどうか」=「セールスプロセスを着実に踏んでいるかどうか」に着目し、適切な指導をすることが必要となります。

営業管理者が陥りやすいSFA導入の罠

SFAを導入すれば、営業管理者は部下がセールスプロセスを進めているかどうかを容易に把握することができます。しかし、セールスプロセスを見ることができるにも関わらず、結局は数値のみでマネジメントをしている営業管理者がまだまだ多く見受けられます。

営業管理者の方々も販売会議等で実績が未達状態であれば、上層部から叱責され吊し上げられますから、それは必死で結果を追いかけるでしょう。お気持ちは非常にわかります。

ここで考えていただきたいのは、結果を管理することに加えて結果に至るプロセスに着目すれば、部下のパフォーマンスに好影響を与えられるということです。これが、「セールスプロセスコーチ」です。

セールスプロセスコーチで優秀な営業組織を育てよう

セールスプロセスコーチとは、「セールスプロセス上で部下が抱える問題を見極め具体的な行動やスキルをコーチする」方法です。セールスプロセスコーチでは営業管理者が自社のセールスプロセスを熟知していることが前提となりますが、営業管理者が心得ておくべきことは大きく2つあります。

1つ目は、コーチングには以下の4つの原則があることを認識することです。

【育成の原則】

  1. 個人の多様性を考慮する
  2. 双方向のコミュニケーションを図る
  3. 肯定的意図を持って動機づける
  4. 指導に対して柔軟な考え方を持つ

2つ目は、部下のセールスプロセスにおけるスキルや行動をコーチする上で、以下の3つのステップを実行することです。

【コーチングプロセス】

  • step1:期待伝達(その活動で期待する結果や達成する目標を明確にする)
  • step2:言動観察(部下のセールススキルや行動を観察し記録する)
  • step3:フィードバック(部下の望ましい言動を強化し、望ましくない言動を改善させる)

このセールスプロセスコーチにより部下の営業スキルを高めれば、SFAに入力される商談情報や顧客情報の質が高まり、結果的に営業成績を向上させることができます。

SFA導入のポイント③:営業担当者がセールスプロセスを推進するスキルを磨く

ポイントの①で述べた通り、営業現場に即したセールスプロセスが反映されているSFAはとても有用なマネジメントツールになります。しかし、SFAそのものがセールスパイプラインを増強し、案件や売上を増やしてくれるわけではありません。

もう一方の「人」の問題として、営業担当者に求められることは、「適切な顧客の課題」に「適切なタイミング」でセールスプロセスを進めることです。営業担当者がセールスプロセスを着実に進められるようになるには、「セールス・メソドロジー」の修得が欠かせません。

ウィルソン・ラーニングには独自のセールス・メソドロジーがあります。これはあらゆる企業のセールスプロセスにも適用可能で、お客さまの営業組織はセールスプロセスを着実に進めることができる集団へと変化するでしょう。

営業活動を活性化させるセールス・メソドロジーとは?

セールス・メソドロジーとは、セールスプロセスの各ステップを効果的に実行するためのスキルや言動などを指しています。

セールスプロセスのすべての局面やステップに渡って、それぞれに必要な状況に応じて強調すべきスキルや言動があります。それは繰り返し使われるものであり、単に順を追って発揮すればよいというような直線的なものではありません。

たとえば、ある営業担当者が新規開拓の局面にある活動をしていたとします。まだ案件になるかはわかりませんが、自社に対して何らかの興味関心がある候補客(見込客になる可能性があるお客さま)へのアプローチです。

ここで、習熟度が低い営業担当者の場合、せっかくとれたアポイントだからと必死で自社製品を売り込んだり、相手の状況や実情を根掘り葉掘り聴きだそうとしたりしてしまいがちです。あるいは、最初のアポイントですべての手の内を見せて1回の訪問で終わってしまうかもしれません。

しかし、習熟度が高い営業担当者は、まずは目の前の候補客の警戒心を解き安心感を与えるスキルや言動を活用し強調するでしょう。また、相手が何に興味関心があってどのようなニーズや問題を抱えているのか巧みに引き出すスキルや言動を示し、さらには見込度の判断も同時にしているでしょう。

セールス・メソドロジーを修得して営業強化を目指そう

弊社が保有するセールス・メソドロジーには、2つの特徴があります。

1つは習熟度が高い優績な営業担当者のスキルや言動を分析して構造化されていることです。もう1つはお客さまの購買心理とお客さまの立場から見る「共感」をベースに体系立てられていることです。

よって、お客さまが保有するどのようなセールスプロセスにも対応することができます。

このセールス・メソドロジーをご提供するトレーニングプログラムである「カウンセラー セールスパーソン」では、お客さまの営業組織におけるセールスプロセス全体をカバーする形でのご提供だけでなく、モジュール単位でのご提供もいたします。

たとえば、お客さまが独自で保有するトレーニングプログラムと融合した形でご提供することも可能です。また、新しい製品やサービスをマーケットにローンチする際にもお役に立てると思います。

まとめ

以上、SFAの導入を成功させる3つのポイント、いかがでしたか?

SFA導入のポイント

  1. 現場感のあるセールスプロセスの確立
  2. 営業管理者がセールスプロセスを重視する~セールスプロセスコーチとしての営業マネジャー~
  3. 営業担当者がセールスプロセスを推進するスキルを修得する

ぜひ、以下の関連資料もご参考にご覧ください

■ コンサルタント

大谷 彰一(おおたに しょういち)
ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社
常務取締役執行役員 ソリューション・コンフィギュレーション・コンサルタント
「顧客戦略立案」「パイプラインマネジメント」や「営業プロセスの構築と浸透」などで多くの実績を有する。トップセールスとしての自らの経験と実績に裏づけされたコンサルティングは、お客さまからの評価も高い。

■ 関連情報/セールスプロセスに基づく営業力強化プログラム

CCSP コーチング カウンセラー セールスパーソン

営業力強化プログラムとして世界中で導入いただいているCSP(The Counselor Salesperson)のコンセプトをベースに、営業管理者が実効性の高いコーチングとコミュニケーションの手法を体系的に学べるプログラム

カウンセラー セールスパーソン The Counselor Salesperson

営業プロセスをお客さまの視点から考え、お客さまが直面する4つの壁(障害)を乗り越えていくプロセスを通して、お客さまのビジネス上の課題を解決するカウンセラー セールスを修得するプログラム。

■ 関連情報/レポート(英文のみとなります)

Integrated Sales Leadership Development Approach ~ Managing the Process, Leading the People (Point of View Paper)