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株式会社NTTデータNJK(以下、NJK)は、独立系IT企業として50年以上にわたり培ってきた技術力と信頼を礎に、現在はNTTデータグループの一員として事業を展開しています。フロントのエントリ系、エッジデバイス系から、バックエンドのサーバー系までの技術を有し、幅広い開発を実施し、独自ソリューションの研究開発から、さまざまな情報機器の販売やソリューションの提案も行っています。
課題・背景
- トップダウン文化が強く、新たな挑戦が生まれにくい
- 組織がサイロ化し、組織横断のつながりが希薄化している
- 個人の想いをもとに挑戦する人財を増やしたい
支援内容
- 個人の想いを表出し、挑戦人財を育むプログラムを提供
- 挑戦を育み、支援するイネーブルメントプログラムを管理職へ提供
- コーチングスキルを活かして組織や個人の想いを尊重しながら伴走する
NJKは1970年の創業以来、独立系IT企業として幅広い分野のシステム開発を手掛けてきました。2010年よりNTTデータ傘下となり、2016年には同社の完全子会社として事業を展開。2019年4月に社名を株式会社NTTデータNJKに変更、2024年6月に小寺 基夫氏が代表取締役社長に就任し、企業は変革期を迎えています。
そうしたなか、価値創造を実現する挑戦人財の育成に向けて、2024年下期に「挑戦者プログラム」を導入して継続いただき、現在、3年目を迎えています。
導入に至った経緯や取り組みの効果について、取締役 ソリューションサービス分野担当 大迫 賢一様、人事部 課長 本庄 謙治様にお話を伺いました。
「社員は真面目。でも動けない」——変革期に見えていた課題
変革の必要性は、多くの社員がすでに感じていた。
しかしその認識は、「行動」にはつながっていない——。
今回の取り組みは、そんな組織の違和感から始まった。
- 【Q】どのような課題がありましたか?

大迫:トップダウン文化が強く、正直に言うと「このままではまずい」という感覚は組織全体にありました。現場の中でも、変わらなければいけないという危機感は共有されていたと思います。
ただ、その危機感が実際の行動には結びついていなかった。
考えはある。でも動かない。そんな状態でした。
本庄:みんな頭では理解しているんです。新しい価値を生み出さないといけない、環境に適応しないといけない、と。でも、動かない。
それは決して意欲がないわけではなくて、「どう動くべきか」「どこまでやっていいのか」が見えず、結果としてブレーキがかかっていた感覚です。
大迫:そこで見えてきたのが、この組織の特徴でした。
「社員は真面目。だからこそ、行動が変わらない。」
本庄:やるべきことは理解している。だから慎重になる。失敗を避けようとして、自分から踏み出せない。
そういった心理的なハードルが、個人だけでなく組織全体に広がっていたと思います。
大迫:加えて、組織がサイロ化しているという課題もありました。事業部を越えたつながりが生まれにくく、それぞれが自分の領域の中で完結してしまう。
結果として、大きな変化につながるような動きが起きにくい状態でした。
本庄:このままでは、個人の成長も会社としての成長も頭打ちになる。そんな危機感がありました。
だからこそ、どこかのタイミングで「行動を変えるきっかけ」をつくる必要があると強く感じていました。
“想い”が人を動かす——挑戦者プログラム導入の背景
では、どうすれば人は動くのか。
スキルや制度だけでは変わらない——。
その問いに向き合う中でたどり着いたのが、「個人の想いを起点にする」という発想だった。
- 【Q】なぜ、ウィルソン・ラーニングを選びましたか?
大迫:私たちとしては、最初から明確に考えていたことがありました。それは、「個人の想いを起点にした組織に変えていく」、「一人ひとりが自分の意思で動き出す状態をつくる」ということです。
その背景には、これから求められるのは個々が役割をこなすだけのジグソーパズル型ではなく、柔軟に組み替えながら価値を創っていくレゴ型の発想だと考えました。
このレゴ型思考をもってアジャイル型組織で活躍できる人財を育みたいという狙いがあります。
本庄:従来の研修は、どちらかというとスキル習得が中心でした。もちろんそれも重要なのですが、それだけでは“行動”は変わらないんです。
どれだけ知識やスキルを身につけても、「なぜそれをやるのか」が自分の中に腹落ちしていないと、人は自ら動かない。
だからこそ、自分自身の想いや価値観と向き合い、それを言語化したうえで行動につなげていく。そのプロセスを設計する必要があると思いました。
大迫:環境や制度を整えて「やらせる」ことはできますが、それでは一時的な変化にとどまってしまう可能性が高い。
本質的に変わるためには、本人の内側から「やりたい」「やってみたい」という状態が生まれることが必要だと考えました。
本庄:そういう意味で、「Will起点」という考え方は、後から見つけたというよりは、最初から目指していた方向そのものでした。
言い換えると、「どうやって人を動かすか」ではなく、「どうすれば人が自然と動き出すのか」という問いに向き合った結果ですね。
大迫:このプログラムの特徴でもある、内省からスタートして、自分の想いを言語化する。さらに、事業部を越えて人とつながり、行動につなげていく。
その一連の流れが、私たちのやりたいことと非常に合致していました。
本庄:個人任せではなく、組織として「行動が生まれる場」を設計できる点も大きかったです。
これまでの研修とは違って、「マインドそのものにアプローチする」取り組みだったので、人事としてもチャレンジでしたが、それだけに大きな価値があると感じました。
単なる研修ではない——共創を生むプログラムの価値
実際に導入してみると、従来の研修とは明らかに異なる変化が見えてきた。
それは、スキル習得にとどまらない「行動の連鎖」だった。
- 【Q】ウィルソン・ラーニングを選んで良かった点を教えてください。

大迫:まず、内省からスタートする設計が大きかったですね。
自分の価値観や想いを言語化するところから始まる。
本庄:それに加えて、事業部を越えたメンバーで取り組む点ですね。
普段接点のない人と対話することで、新しい気づきが生まれる。
「それ、自分の事業部でも同じです」といった共感から、自然と議論が深まっていきました。
大迫:単なる交流では終わらず、「じゃあ一緒にやってみよう」という行動につながる。そこが大きな違いでした。
本庄:あと印象的なのは、「成果物」ではなく「行動変容」を見ている点です。
プログラムが終わっても挑戦が続いていく。一度の経験で終わらず、次の挑戦につながっていく循環が設計されているのは大きいですね。
「自分なんかが」から始まった——導入時の壁と乗り越え方
一方で、導入は決して順調ではなかった。
最初の壁は、制度でも設計でもなく、「人が集まるかどうか」だった。
- 【Q】導入にあたって苦労した点はありましたか?
大迫:完全な意思表明制だったので、「本当に人が集まるのか」という不安は大きかったです。
本庄:実際、「自分なんかが参加していいのか」という迷う声も多くありました。
それに、半年間という期間、業務との両立、上司の理解。ハードルは決して低くありませんでした。
大迫:だからこそ、「なぜやるのか」は徹底的にに伝えました。全社キックオフやイントラで繰り返し発信しました。
本庄:その結果、初年度は意欲のある若手を中心に幅広い世代が集まりました。
若手中心ではありましたが「こういう人も来るんだ」と感じる場面もありました。
大迫:初年度参加者が自分の言葉で魅力を伝えてくれたのも大きかったです。
体験者の言葉は、自分ごととして届きやすい。そこから少しずつ認知と共感が広がっていきました。
挑戦者プログラムの実施内容
人と人がつながると、行動は生まれる——個人と組織の変化
では、この取り組みはどんな変化をもたらしたのか。
最初に現れたのは、意外にもシンプルな変化だった。
- 【Q】導入後、どのような変化がありましたか?
大迫:印象的だったのは、参加者の声です。
「他の事業部の人と話すのが楽しい」「人脈が広がった」といった反応が多くありました。
本庄:そこがスタートでしたね。そこから徐々に「一緒にやりましょう」という流れが生まれて、実際の連携につながっていきました。
大迫:特に経験者採用の社員からは、「相談できる人ができた」という声もありました。
- 【Q】個人の変化はいかがでしたか?

本庄:最初は「自分なんかが」と言っていた人が、後半には主体的に動き始めていました。その変化はとても印象的でした。
大迫:「挑戦のイメージが変わった」「小さくても踏み出せるようになった」という声もありました。
本庄:人は本来、何かに挑戦したいし、誰かとつながりたい。ただ、その一歩を踏み出すきっかけがなかっただけなんだと思います。
大迫:管理職からも「部下の視座が上がった」「主体的に動くようになった」という声が出ています。
本庄:想いでつながった人たちが連携し、挑戦が次の挑戦を生む。その循環が見え始めていると感じています。
これから——挑戦が連鎖する組織へ
この取り組みは、まだ道半ば。
しかし確実に、「人が動き始める感覚」は組織の中に広がっている。
小さな変化が、次の変化を生む。そんな兆しが見え始めている。
- 【Q】今後の展望について教えてください。

本庄:「挑戦」という言葉のイメージを変えたいです。
どうしても、“特別な人がやるもの”“一部の意欲の高い人のもの”というイメージがまだ強いと思っています。そうではなくて、もっと日常の中にあるものにしたい。
誰かに言われたからやるのではなく、自分の意思で「ちょっとやってみようかな」と思える。そんな状態を広げていきたいと考えています。
大迫:そのためには、管理職の関与が鍵になると思います。
部下に任せるだけではなく、自らも挑戦する姿を見せる。そうすることで、「やっていいんだ」という空気が生まれていくはずです。
挑戦が特別なものではなく、自然なものとして受け入れられる組織にしていきたいですね。
本庄:一方で、挑戦を「支える側」の存在も重要だと感じています。
まだイネーブラーの文化は十分とは言えませんが、誰かの挑戦を後押ししたり、伴走したりする人が増えていくことで、挑戦そのものが広がりやすくなると考えています。
その意味では、「挑戦する人を増やす」と同時に、「挑戦を支える人を増やす」という両輪で取り組んでいく必要があります。
- 【Q】この取り組みを一言で表すと?
本庄:「きっかけ」ですね。
人は、本来変わる力を持っていると思っています。ただ、多くの場合はその一歩を踏み出すタイミングがないだけなんです。
だからこそ、その“最初の一歩”を後押しするきっかけをつくる。それが、この取り組みの本質だと思っています。
大迫:一度小さく踏み出せると、その経験が次の行動につながっていきます。
「やってみたらできた」という感覚が、「もう一歩やってみよう」という意欲に変わっていく。その連鎖が、個人の中でも、組織の中でも広がっていくと、やがて大きな変化になっていくと思っています。
本庄:最初は小さな変化でも、それが周囲に影響を与えていくことで、少しずつ組織全体の空気が変わっていく。
今は、まだその途中段階ですが、確実にその“はじまり”は見えてきています。
大迫:一挑戦が次の挑戦を呼び、それがまた別の誰かのきっかけになる。そういう連鎖が自然に生まれる組織にしていきたいですね。

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