5/23参加講演報告 「組織変革にもっとも重要なこととは?」

2017年5月24日

アトランタのGeorgia World Congress Centerより、
ウィルソン・ラーニングの浅井が5/23の最新情報をお届けします!

ATD3日目になりました。
アトランタは晴天の日が多いと聞きますが、連日あいにくの雨です。
しかし、そんな雨にも負けずGeorgia World Congress Center内では毎日活気溢れるセッションが繰り広げられています。

3日目の基調講演の冒頭は、ATD 2017 ChairのMarci Meaux氏による「組織変革」をテーマにしたスピーチでした。
今年も昨年と同様「VUCA」がセッションテーマとして挙げられることからも、現在の変化のスピードは変わらず、 さらには加速していると言えるでしょう。
なぜ多くの組織変革が失敗してしまうのか。また、組織変革を成功と失敗の差はどこにあるのか。
また、成功に導くためにタレント・マネジメントの視点から何ができるのか。
彼女の経験や歴史的な組織変革を事例に挙げながら組織変革の成功を紐解いていきました。

組織変革の成功と失敗のポイント

組織変革の成功も失敗も「人」であり、組織変革が失敗する理由は、「人」が変化に抵抗したり、 諦めてしまうことに起因すると言われています。

変化への抵抗が生まれてしまう理由として、Meaux氏は一人ひとりが変化について
1)必要性を十分理解できず、2)不快感を抱き、3)恐れ、4)コントロールが効かない状況であると思ってしまうことで変化を拒絶してしまうと言っています。

組織変革におけるタレント・マネジメントが組織変革に役立つ方法

  • 変革が起こる前から関与し、診断・働きかけをすること
  • 組織内で腹を割って話せる環境を作ること
  • 適度なリスクで新しいことを試験的に挑戦してみること
  • 企業文化やステークホルダーを理解すること
  • 変革の必要性についてきちんとコミュニケーションをとること

こういった重要性を上げています。

そして変革のリーダーシップで必要なこととして「人」であることが述べられました。リーダーシップは 人間力から生まれる人と人との繋がりであり、決して組織や制度でできるものではないのです。

【基調講演】Dr. Kelly McGonigalによるストレスのポジティブ効果

本日の基調講演は “The Upside of Stress: Why Stress Is Good for You, and How to Get Good at It”、 ヘルス心理学者 Kelly McGonigal氏です。彼女のTED「ストレスと友達になる方法」の講演も好評で、Twitterでフォローすべき女性ランキング上位に入るMcGonigal氏。これまでストレスは 体に悪影響とされていましたが、マインドセットを変えるだけでストレスが体にエネルギーを与え パフォーマンス向上、生産性を上げることができるのだ、と新しい研究が示唆しています。

またこのマインドセットのシフトは、決して難しいものではないとMcGonigal氏は言います。

ストレスがポジティブな効果をもたらすことを知っているだけで、人間は必要としたときに そのメッセージを蘇らさせることができ、「ポジティブ」なスイッチをかけることができるそうです。脳科学・心理学の視点からMcGonigal氏がそのマインドセットの変え方について話されていました。

ストレスに対するマインドセット

  1. ストレスはあなたがコントロールできるエネルギーである
  2. ストレスはあなたの最大限の力を発揮させ、ストレス下により成長することができる
  3. ストレスはあなたを優しく、社交的にさせて人とのつながりを強くする

心身コミュニケーションの分野の浸透、またそれを企業への導入する活動は、日本はアメリカと比べると まだ発展途上です。ストレスを減らすことより、ストレスを上手く使ってパフォーマンスを上げる方法、 今日からでも使えるものもあるのではないでしょうか。

【WLW講演報告】How Implementation Best Practices Yield Sustained Results

本日は弊社Carl Eidsonが、ビジネス成果を導く人材育成の導入方法をテーマにお話しさせていただきました。

フロリダオフィスから来ました、弊社Carl Eidsonです。

講演内容

  • 人材育成計画がビジネス成果をもたらすためには
  • 導入事例からみた成功アプローチ
  • 自らの組織の人材育成計画、導入実態を知る方法(Learning Implementation Audit)

また研修が効果的に現場に浸透し、パフォーマンスを向上させるための鍵は「コーチング」にあることが 明らかになった調査をご紹介いたしました。コーチングだけでもある程度のパフォーマンス向上がみられますが、 より効果的でコーチングのみと比較した場合、約2倍の効果をもたらすのは、コーチングと現場で必要な知識 コンテンツを組み合わせた方法です。

コーチングにはスキルとツールが必要です。今回は弊社で用意しているコーチングに役立ツールも紹介させていただきました。

Eidsonは組織心理学を研究しております。Q&Aではビジネス成果のデータ収集に対する質問も多く挙がりました。
明日もブースではEidsonが皆様のご質問やご意見にお答えいたします!
ウィルソン・ラーニングのブースは#1214になります。

【クリエイティブラーニング】シニアCPLPから学ぶ、トレーニングをより効果的にする17つの方法

“Train-the-trainer”のマスターとしても知られるBob Pike氏によるトレーニングの秘訣のセッションに参加しました。
800人規模のセッションで、モバイルラーニングツール“UMU”を駆使しながらインタラクティブに行われました。
事前事後アンケート、Q&A、アワードルーレットもすべてUMUを使用。

Pike氏の効果的なラーニング「90/20/8」ルール

[成人は90分間の内容を理解でき/20分間の内容を記憶し/8分ごと(バーチャルの場合は4分ごと)に参加型にする]

により、ワークシートは1枚で運用します。カラフルでかつ、穴埋め方式です。

36個のクリエイティブラーニングのテクニックをこのセッションですべて見せていただきました。

オープニングアイデアでは、ただ単にアイスブレークのワークを行うより トレーニングコンテンツに関連したアクティビティにすることを推奨されました。

実際に何名かに代表してもらい、一つのアイデアを見せてもらいました!

◆ ATDホームページ:https://www.td.org/

■ レポート

浅井 綾子
ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社
プログラム開発担当(米国駐在)
米国ミシガン州立大学コミュニケーション学部卒、同大学院修了。異文化コミュニケーション、医療・公衆衛生分野を対象としたヘルス・コミュニケーションを中心に研究。在米日本語補習授業校 初等部教師、日系医薬品開発業務受託機関(CRO)での勤務(クオリティマネジメント、メディカルライティング)を経て、2015年ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社に入社。2017年5月より同社米国支社に駐在。

2017ATDレポート

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What is ATD 2017