「従業員のエンゲージメントを引き出すリーダー」を支える人材開発の役割とは?
2017年6月28日~6月30日開催のヒューマンキャピタル2017*にウィルソン・ラーニングも出展いたしました。
最終日には弊社COOである Thomas Rothによる講演を行いました。
多くの日本企業は厳しい競争環境に立たされています。市場の変革が急速であるため、従来のやり方が通用しなくなっているのです。
変革の速さに追いついていくためには、組織内の変革や新たな価値の創造がキーとなってくるといわれています。
変革や新たな価値創造は組織にいる人が発想し、実現していくのも人です。そういった人材を育成し、組織全体のエンゲージメントを高めるにはどういった要素が必要なのでしょうか。
“エンゲージメント” とは?
2017年に発表されたWorld happiness reportによれば日本の幸福度は世界51位。残念ながら、先進7カ国(G7)で最低になっています。
また、Gallup社発表のEngagement surveyでは、「日本は高いGDPにも関わらず幸福度も組織へのエンゲージメントも低い」という結果が出ています(出典:日本経済新聞社「熱意ある社員」6%のみ 日本132位、米ギャラップ調査」)ウィルソン・ラーニングの調査では、組織にいる70-90%の人は受け身であり、Proactiveに働いている人は5-15%しかいないといわれています。組織の大半である受け身の人を減らし、proactiveになることを自らの意志で選択するメンバーを増やしていくことが重要です。
では、どのようにすればエンゲージメントは高まるのでしょうか?
ウィルソン・ラーニングではエンゲージメントを”組織で働く誰もが自身のエネルギーをどのように使うか自ら選択している状態”と定義しています。組織にいるだれもが変革を受け入れ、かつ組織の挑戦課題に対してメンバーが積極的に高いエネルギーを発揮することが重要なのです。
エンゲージメントを高める上で必要な5要素とは?
オポチュニティ
エンゲージメントは、メンバーが自分は何か重要なこと、意義あることの一部になっていると感じ、何か信じられるものがある時に生まれる。
パーソナルアカウンタビリティ
エンゲージメントは、メンバーにベストを尽くすことが求められている時、またメンバーが何に対して責任を持っているかを理解している時に生まれる。このような場合にアカウンタビリティは高まる。
コネクティドネス
エンゲージメントは、従業員同士がつながりを感じ、お互いに共通の利害や関心事に焦点を当て、また責任の共有がなされている状況の下で働いている時に生まれる。
インクルージョン
エンゲージメントは、従業員に十分な情報が伝えられている時、また従業員が何かに関与していたり、自分の考えや感情を自由に表現できる時に生まれる。つまり、人は自分が物事に「関係」していると感じたいということ。
バリデーション
エンゲージメントは、従業員が自分は重要な存在であると感じる時、つまり組織の中に自分が評価される場所があると感じる時に生まれる。
5要素を補完する上で重要な役割を果たすのは組織のリーダーである
彼らの役割はパフォーマンスマネジメントだけではなく、部下の成長支援でありエンゲージメントを高めることにあります。パフォーマンスデベロップメントに代表される、日々のコミュニケーションの質と量双方を上げ、部下に成長機会や責任感を与え、フィードバックや報酬を与えることでproactiveな人材を増やしていくことができます。
またそれに加え、組織全体の戦略や方向性を共有するシステム、そして役割や立場を超えたコミュニケーションや組織のプロジェクトを可視化するためのプラットフォームを整えることも重要です。
ウィルソン・ラーニングでは上記のようなリーダー育成、そしてエンゲージメントプラットフォームに関するソリューションを提供しています。
7月に情報提供のセミナーも開催いたしますので是非ご参加ください。
*ヒューマンキャピタル2017: 日本経済新聞社と日経BP社の主催で2017年6月28日~6月30日の3日間、東京国際フォーラムで開催されました。 http://expo.nikkeibp.co.jp/hc/2017/outline.html